「こんな時こそ、口腔ケア。」

「こんな時こそ、口腔ケア。」

世界を一変させた新型コロナウイルス感染(COVID-19 )

つい2年前まで…どこ行こう?何しよう?とワクワクでいっぱいだったこの季節。コロナ禍が、全てを変えてしまいました。
昨年この騒ぎが広まり始めた頃、「オリンピックの頃には、少しは落ち着いてるのかなぁ」という空気があったと思います。実際に各国や世界的機関のトップの方々も、それを目指して…という趣旨の発言をされていたと記憶します。
蓋を開けてみればオリンピックが終わった今も、収束を見せるどころか…脅威はさらに増しているようにも見えます。気持ち的にはコロナ慣れもしてきていますが、次から次へと現れる変異種、現在までの感染者数の推移や今後さらにその増加が予想させていること等を見ていると、収束にはまだまだ努力と時間を要するようです。
もちろん私達も、一日も早く「日常」と呼べる日が帰ってくることを願わずにはいられません。
政治家の方々や公的機関の皆様も、全力で取り組んで下さっていると思います。最前線で直接的にコロナと戦っている医師や看護師、それをサポートするスタッフの方々にも、本当に尊敬と感謝の気持ちで一杯です。
ですが、いま私達に立ちはだかっているのは100年に一度の疫病の流行。グローバル化が進んだ時代、その規模は人類史上最大級のものです。誰がリーダーであっても、一人一人がどれだけ頑張っても、そう簡単に克服できるものではない、ということだと思います。
誰かを槍玉にあげて八つ当たりすれば平穏な日々が帰ってくるので有れば良いのですが…それでは何も変わらない。大切なことは、私達一人一人が、できることを一つ一つ積み重ねていく。それしかないのではないでしょうか。

未曾有のパンデミックに立ち向かうために

そのためには、自分自身がその立場でできることに全力で取り組むこと。ワクチン、マスク、手洗い、外出自粛…それらも大切だけれど、何より大切なのは基本的な日頃の健康管理です。こんな時こそ、それを忘れてはなりません。
昨年来、「コロナ太り」という言葉が生まれました。ステイホームで運動不足になり、そのストレスからつい食べ過ぎてしまう、という悪循環が生じている人達がいらっしゃるようです。
一方、「食べる」ということは「呼吸」と並んで最もベーシックな、生命を維持するうえで欠かせない営みです。極端な話ですが、「呼吸」して「食べて」さえいれば、生きていけます。ついつい…の、食べすぎや偏食が良くないだけです。
「上手に」食べれば、免疫力アップにも繋がります。免疫とは、細菌やウイルスの体内への侵入と私達が戦うシステムのこと。「腹が減っては戦ができぬ」。まさに、その言葉通りです。バランスの良い食事を、しっかりと咀嚼→嚥下すること。それは、健康の一丁目一番地なのです。

しっかり噛んでダイエット

満腹中枢…脳内で満腹感を生み出す装置は、実は咀嚼回数で作動すると言われています。バランスの良い食事をしっかりと噛むことは、腹8番目で十分な満足感を得ることに貢献します。
虫歯や歯周病で歯や歯茎が痛かったり、歯が揃ってないと、満腹中枢を働かせるところまで十分に咀嚼できず、食事量が増えてしまう可能性があります。
コロナ禍でストレス解消も限られる中…楽しく食べるということは、最も身近なストレス解消法ともなり得ます。咀嚼は脳の血流も良くしてくれるので、ストレスから来るモヤモヤした気持ちがスッキリすることにもつながります。
しっかり噛める=食べ物の中のエキスをしっかりと絞り出して舌に届けることは、美味しいものの本当の美味しさを味わわせてくれます。しっかり噛み潰せないとそのエキスが出ず、濃いめの味付けを好みがちになります。咀嚼機能がしっかりと発揮できれば、食べすぎなくても、味付けを濃くしなくても、食べ物本来の美味しさで、十分な満足が得られるのです。
加えて、咀嚼ができていない食べ物は、当然胃での消化にもよくありません。消化不良の食べ物が、腸での栄養吸収にも良いはずがありません。せっかく体力を付け、体調を整えるために摂取した栄養も、十分に吸収できなくては元も子もありません。摂った栄養を体で役立たせるためにも、まずは咀嚼をしっかり行うところからです。
基礎疾患があると免疫力が低下するのは、よく知られるようになりました。肥満が生活習慣病のリスクを著しく上げる…「肥満そのものが病気」と言っても過言でない。ご存知の方も多いことと思います。
ダイエットとは、ただ見た目を美しくするために痩せることではありません。健康を保つために身体を整えることです。そのために、口腔ケアは欠かせぬものの一つであると言えます。
何か困ってから歯科医院に行くのではなく、日頃からしっかりと噛める状況を整えておく…お口のケアをしておくことが、健康に繋がっていきます。

口腔ケアで、病気に負けない身体作り

新型コロナウイルスは、唾液中に多く存在すると言われています。元々こんな騒ぎがまき起こっていなくても、お口の中の細菌やウイルスは膨大な数の全身疾患と関連していることも、いまや多くの方々が知るところです。
そもそも日本で一年間で亡くなる方の数も、現時点では新型コロナウイルス関連よりも、口腔内の細菌・ウイルスが原因の一端を担う病気の方が圧倒的に多いのです。お口のケアをしておくことそのものが、コロナのみならず様々な病気のリスクを軽減してくれます。
当院では、再三このウェブサイトにも掲載しております通り、全力で感染対策を行った上で、皆様のお口・ひいては全身の健康管理のお手伝いができるよう、日々の診療に取り組んでおります。
ご自分の体をしっかり守ること。まずは、その基本を実践してみませんか。
私達でよろしければ、是非お役に立たせて下さると嬉しいです。
一人一人、一つずつ…皆で頑張って、一日でも早く平穏な日々を取り戻しましょうね。

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