親知らずで10年悩んできました。

三木先生初めまして。 

恥を忍んでご相談させていただきます。
10年ほど前に右上の親知らずが生え始め、痛みに近い疼きを感じたため近所の歯科を受診したところ、一部虫歯の可能性があるとことで抜歯を勧められました。(非常に見えにくい位置のため可能性ということでした)
該当の歯はやや横の歯によりかかるような形で縦に生えておりますが、完全に生え切っておらず、頭の部分だけ見えた状況です。
その歯科は抜歯を行っていなかったため大学病院を紹介されましたが、埋没部分が割れた場合体の中に残る可能性があること、大学病院で抜いた後は元の病院で消毒と抜糸を行うこと等を聞いて怖くなり、抜かないまま過ごしてきました。
その後ブラッシングとマウスウォッシュを徹底し、引っ越しもあり地元を離れている間も度々疼くことはありましたが痛みまではありませんでした。
その間も定期点検等で歯科を受診しましたが、該当の歯について触れられたことはありません。(健康と言われたこともあります)
しかし、転職を機に地元へ帰ってきたと同時に、また痛みに近い疼きが戻ってきました。
痛みは親知らずの生えている部分と言うよりも頬骨から顎関節よりです。
以前から精神的に不安定な部分があり抗不安薬を飲んでいるのですが、減薬中に痛みが出てきてしまいました。
実は当初耳鼻科疾患を疑って耳鼻科を受診したのですが、副鼻腔炎もなく、聴力等も正常ということで耳管機能異常では?と診断され漢方薬だけ飲んでいます。
もちろん、それで疼きが治まることはなく今に至ります…
お伺いしたい点としては2点、
・やはり、今からでも大学病院に行くべきでしょうか、もしくは親知らずに精通した開業歯科を受診して判断を仰ぐべきでしょうか。
・抗不安薬を飲んでいる中で抜歯と言う選択をしても問題ないでしょうか、ネット上では抜糸は抗不安薬の断薬が条件と書いてあるサイトもあり不安な状況です。

突然のご相談失礼いたしました。よろしくお願いいたします。

こんにちは!三木照久歯科、院長の三木照久です。
ご相談の件ですが…まず、不安に正面から向き合えないこと…私はそれが「恥」とは思いません。もしそうなら、私も人生で怖いこと不安なことにすぐには立ち向かえず、目を逸らしたり先送りにしたことはたくさんあります。それらが全て恥なら、私も恥ずかしいことだらけです。誰だってそうだと思います。
あなた様は、いまこうして相談くださることで、問題に向き合おうとされているではありませんか。その勇気を私はリスペクトします。よくご相談くださいましたね。あなた様と同じお悩みを一緒に話したり、一緒に力を合わせて立ち向かったことが、私達には数えきれないほどあります。10年もの間、お一人で向き合うことが怖かったなら、たった今から私とその仲間が味方です。まずはご相談にお答えすることで、ご一緒に一歩目を踏み出してみませんか。
さて、そのお悩みですが…直接拝見しておりませんので断定的なことは申し上げかねますが…以前に当該部位の親知らずの抜歯を歯科医院で勧められたことがあり、耳鼻科的には問題がないのであれば、やはり親知らずが関連している可能性はあるのではと考えます。他の原因だとしても、まずはその親知らずがお悩みに関わっているのかいないのかの診断は必要だと思われます。それが問題解決の助けになったり、少なくとも長年の不安の一つは軽減、または解消することができるかも知れないからです。
一生懸命歯磨きやマウスウォッシュをされているとのことですが…歯医者さんでさえ「見えにくい、虫歯の確認もできない」状態なら、その親知らずをご自身できちんと清掃、管理されることはかなり難しいと思われます。お一人で解決しようとせず、やはり専門家と一緒に向き合った方がよいと思います。
親知らずまでちゃんと見てくれるかどうかは、歯科医院のお考えにもよるかと思います。
もし抜歯を行ったとして、歯の根が少し残る可能性はもちろん0ではありませんが…その残った歯の根が問題になるかどうかは状態によります。わずかに残っても、健康上問題にはならない場合もあります。
メンタル面のお薬を飲んでいらっしゃって、もし抜歯となった時にお薬を止めるかどうか、ですが…お薬の種類や全身状態、親知らずやお口の状態にもよるかと思います。
地元に帰られてる、とのことですが…もし当院に通院可能なところにお住まいでしたら…
当院であれば、直接見づらい生え方の親知らずでも、CTや口腔内カメラ(いわば、胃カメラの口バージョンです)を駆使し、より詳しく分析•診断をさせていただき、位相差顕微鏡を用いて細菌の繁殖状態•活動性まで調べることも可能です。
お口の状態や飲んでらっしゃるお薬と、処置の必要性と可否も確認し、必要ならメンタル面を診て下さってる先生とも連絡を取り合い、万全を期して対応致します。
術後に不安を極力残さないよう、細心の注意で処置に臨みます。
何より、お悩みにまずはあなた様が向き合えるよう、そしてお力になれるよう、全員全身全霊全力で取り組みます。
これが、お節介歯医者の本音ですが…当院にお越しになることが難しい場合は、おっしゃるようにまず親知らずに関して豊富な治療実績のある歯科医院に行かれることをお勧めいたします。
なんだか、悩みが悩みを呼んで、お辛さを増幅させてしまっている気がします。一枚一枚、少しずつ、優しくお悩みを剥がしていけば、身も心も軽くなる…かも知れない、と思いますし、是非そうなっていただきたいと願ってやみません。まずはこのご相談が第一歩なら、二歩目、進んでみませんか。進まなきゃ、ゴールには近づかないから。
では、本当にお大事になさってくださいね。

 

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