ご無沙汰しています。ご連絡いただけたことが、本当に、とても嬉しいです。

最近の世の中の雰囲気を色で表すと、「黒寄りのグレー」に感じる中…嬉しいことがあると、すぐに涙が出そうになります。

自分と家族が普通に暮らせて、仕事を通して普通に社会の小さなお役に立てて、私とその大切な患者さん達のために力を貸してくれる人がいる。それは当たり前のことではなかったんだ。有難いことだったんだと。「有難い」とは、「有る」ことが「難しい」と書きますね。まさしく言葉の通り、そんな普通の日常は当たり前のものではなく、極めて不安定で尊いものだったんだと感じます。

さて、不必要な前置きが長くなりましたが…もし以前通院続けていただいてた頃に、私が「怒る」ような雰囲気があったのなら本当に申し訳ありません。私は以前から、自分は欠点の多い人間だなと反省するべき点がたくさんあります。情熱を冷静に伝えることができない。それも、私の欠点の一つだとよく思います。

あなた様は、周りを大切に思うことのできる優しい方だと思います。セルフネグレクトなんかじゃなく…ただ、周りを優先するあまり、ご自分のことが後回しになっているんだと思います。

ですが…こんなご時世に、私自身が感じることをお話ししていいでしょうか。

自分自身が元気で有ることは、自分だけのためなんかじゃない。それは、自分の大切な人や、自分を大切にしてくれる人のためのものでもあるんだ。本当にそう思うようになりました。

医療従事者の仕事ってなんでしょうか。

予防？

それも必要でしょう。

治療？

それができなければ医療従事者とは呼べません。

ですがもっと大切なことは、健康の伝道師であることだと思います。誰よりもその大切さを勉強してきたはずの我々には、それを伝え、広めていく義務があります。以前、他ならぬ当院に頑張って通院下さっていたあなた様に、その大切さを十分に伝えて差し上げられていなかったとしたら、当時の私の医療従事者としての力不足です。お詫び申し上げます。

どうかご自分のことを責めないで下さい。そう申し上げてもどうしても責めたければ、半分になさってください。残りの半分は、情熱を冷静さに変えて、健康の大切さをお伝えすることができていなかった私のせいにして下さい。

そんな私に、名誉挽回するチャンスを下さいませんか。

そして今後は、また通っていいですか？なんてご連絡は不要です。

その答えは、あなた様がNOとおっしゃらない限りは、常にYESしかないですから。

では、本当にお大事になさってくださいね。