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歯に鈍い痛みがありました。原因が分からず、レントゲンの結果から虫歯の治療を始めました。治療を始めた歯に痛みはなかったのですが、虫歯が大きいとのことで神経を抜きました。その後、治療した歯が痛みます。また、もともとあった鈍い痛みも消えておらず、痛みの原因がわりません。どうしたらよいものかと困っています。痛みの原因を見つけるにはCT撮影やマイクロスコープが有効なのでしょうか?
歯医者さんが苦手だったけれど、これからは歯を大切にしようと改心し、思い切って行った治療でこんなことになってしまい、歯医者さんに行けずにいます。 |
こんにちは!三木照久歯科、院長の三木照久です。
ご相談の件ですが、その神経を抜く治療を始められてからどのぐらいたっているんでしょうか?最終的に診断を確実にさせていただくには直接拝見させていただかなくてはなりませんが、いただいたメールからは、その時間やその後の治療回数によって、推測される状態も変わってきます。
もしまだ治療を始めたばかりでしたら、時間、回数とともに痛みは治まってくるかもしれません。メールから、かなり長い間歯科医院に行っておられず、それだけ大きなむし歯…経過の長い、大きな病気…になっていたことも予想されますので、状態の回復にもそれだけ時間、回数を要することも十分に考えられます。歯の神経を抜かなければならないほどのむし歯というのは、医学的に虫歯を4段階に分けた中の3段階目…次の段階に進めば抜歯しか解決方法がない、という状態です。
もうひとつ可能性としてい大きいのは(特に、治療を始めてからもう数週間以上通院しているのにとか、3,4回以上は治療を受けているのに、痛みの程度がほとんど変わらないという場合)歯が割れている可能性が考えられます。虫歯の進んでいる方向や進み具合によっては、これも可能性は否定できません。先日アメリカに勉強に行ってまいりましたが、かの国の著名な先生も、同様のことをおっしゃっていました。この場合は、残念ながら抜歯という処置になってしまいます。
いただいたメールにあった、マイクロスコープやCTももちろん有効な手段ですが、それらを使用する前に、他のより簡易な検査によっても原因を調べることが出来ることも多々あります。上記のいずれの状態にしろ、また別の原因で痛みが続いているにしろ、大切なことは治療をしっかりと受けられることだと思われます。歯医者さんに通うことが楽しからぬことであるのは本当にお察しします。前述のアメリカでもアンケートを取ったら、日常的に味わう恐怖の第2位に歯科治療が選ばれたそうで、それは世界共通のことです。ですが、確実なことは、そのままにしておいても(たとえ痛みがそこそこ治まってきても)病気は治らない、高い確率で進行する、ということです。そうなると、より大きな病気になるということですから、より大きく健康を害し(場合によっては周囲の歯や他の器官・臓器にまで悪影響を及ぼし)、より大がかりな治療を受けなくてはならない、という事態に発展しかねません。
一度出された勇気ではありませんか。もう一度、ほんの小さな勇気を出され、しっかりとお口の健康、ひいては心、体の健康を回復されることを願ってやみません。今のままで悩んでおられては、お口だけでなく心の元気までなくなってしまかねません。歯科医院に通われるのはしんどくても、しっかりとお口を元気にされた先には、安心と笑顔のご自分自身が待っています。
では、本当にお大事になさってくださいね。 |
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