こんにちは!三木照久歯科、院長の三木照久です。
歯と歯の間の虫歯ですか.....場所や大きさによっては、ほぼ歯と同じ色の、歯科用樹脂(レジン)をつめて治すことは可能です。
ただ、診られた先生が「銀歯になってしまう」とおっしゃられたとのことですから、問題の虫歯は小臼歯、または大臼歯の間にできたものでしょうね。だとすると、レジンで治すには、大きさ、位置などによってかなり条件が限られます。診られた先生のお話から推測すると、その条件を満たせない大きさ、位置、またはその両方なのではないでしょうか。
歯と歯の間の小さい虫歯ということですので、先生がおっしゃっているのは、銀歯と言いましても歯全体に「かぶせる」ものではなく、歯の頭の面(上の歯なら、下の歯と接触する面)から歯と歯の間の一部にわたって「つめる」小さなもののことをおっしゃっているのではないかと思います。
これも虫歯の大きさや、また特に女性の場合は「どのぐらい気になさるか」によって違ってきますが、患者さん方が治療を受ける前に予想してらっしゃるよりは目立たない、ということは少なくありません。特に上の歯の場合、お口は下顎が下がることで開きますから、日常生活で歯の頭の面はほぼ見えることはありません。
女性の方が、銀歯というとちょっと躊躇されるのは、無理のないこととお察しいたします。けして嬉しいことではないですよね。
ただ、虫歯になってしまった歯は、イコール「今までなかなか磨きが行き届いていなかった場所」だということですから、「様子をみて」いても、今までと同じ歯磨きの行い方ではほぼ100%進行すると予測されます。
治療が必要だと診断された虫歯には、自然治癒は事実上ありません。様子をみている期間によっては、いま選択できる治療より大掛かりな治療になることもあります。虫歯が大きくなればなるほど、歯ブラシの毛先がその虫歯の穴の深い部分に届きにくくなり、清掃がしにくくなってきます。
また、治療を受けられたとしても、歯磨きの行い方や回数が改善されない限り、その歯の治療を受けた部分の周囲や別の面、隣の歯などにまた新たな虫歯が出来てしまいがちです。
ちょっと話が脱線して申し訳ありませんが、このように同じ歯やその付近に何度も虫歯を作ってしまう患者さんが、実際にしばしばいらっしゃいます。そういう患者さんに、私は以下のような説明をさせていただいています。
「喫煙をされてて肺を患った方が、お医者さんに治してもらった。それで安心してまた喫煙を始めたら、当然また肺の病気になりますよね?暴飲暴食で胃を壊された方が、手術して完治しても、また暴飲暴食を続けたら、手術前より大きな病気になってしまいますよね?歯もそれらと同じです。一度虫歯を経験した歯は、今まで"歯磨きという健康管理”が行き届いてなかったんだという御自覚を持っていただいて、歯磨きが改善されない限り、また虫歯になってしまうんです」と。
今回治療を受けられるか、経過観察を選択されるか、いずれを選択されても、今後のお口の健康管理の行い方に関して、診ていただいている先生とよくご相談なさることをおすすめします。
では、本当にお大事になさってください。
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