徳島県,徳島市,歯科,歯医者

2018年６月３日　香川県さぬき市　２７歳　男性

三木先生はじめまして、こんにちは。
いつもサイトを拝見させていただいております。ゴッドハンドとの噂を聞き、親知らず抜歯の覚悟がようやく決まりました。
親知らずが左上1本（歯茎に完全に埋まっているが横向きにならずまっすぐ生えている、歯は成長しきっておらず小さい？）と、下2本（両方とも横向きで歯茎に完全に埋まっている）あります。歯科によって、抜いた方が良いとか抜かなくてもよいとかいろいろ言われますが、年々歯並びが悪くなっていっているので、親知らずが原因の可能性が高い気がしていて早めに抜きたいと考えています。
しかし仕事をしていて休みが取りづらいのと、貴院まで遠いため、出来れば片側だけでも診察初日に抜歯をしていただきたいのですが、可能でしょうか。診察していただかないと分からないとは思いますが、もし上の歯一本だけでも当日にしていただけると大変助かります。
消毒や抜糸は近所のかかりつけの歯科にしてもらえると思います。
通院可能で、麻酔しても家族に送り迎えしてもらえるのが、6月ですと火曜日全部です。
では、よろしくおねがい致します。

こんにちは！三木照久歯科、院長の三木照久です。
ご相談の件ですが…遠方ですので、出来るだけご希望に添いたいとは思いますが、このメールを返信させていただいているのはいつも診療終了後でして、あいにく予約表が見られない状況です。申し訳ありませんが、予約については電話にて、受付とご相談いただければと思います。ご事情お話しいただければ、親身に対応するよう伝えておきます。
もしあなた様のご都合と、当院の予約状況の折り合いがついて、初診時にどこか一本親知らず抜歯を行う予定にしておいたとしても、まずどの親知らずが抜歯が必要か、という診査・診断から始めさせていただくことになります。これは、比較的お近くの方か、遠方からの方かに関わらず、必要になります。
現時点で断定的なことは申し上げられませんが、メールでのお話の内容からは、もし歯並びが今現在変化しているとしても、上の親知らずの影響は可能性が低い…かも、知れないと推測します。親知らず以外の要素からも、影響があるのではないでしょうか。
女性に年齢のお話をするのは失礼ですが、私達医療従事者は、それに言及せざるを得ない点をご理解いただければと思います。その点も、治療方針に影響を与えるからです。
そのご年齢から考えて、親知らず(＝正常であれば、最後に成長する歯牙)といえども、成長しきっていないということは、考えにくいと思います。既に成長ホルモンが止まっているはずだからです。その点から、親知らず単独の要素で歯並びが動いているとは、考えにくいという推測に至ります。
かといって、あなた様の親知らずが抜かなくていいものだ、とは断定しかねます。親知らずの抜歯適応は、歯並び以外にも様々あるからです。メールのお話の内容からは、その必要性の高そうなのは、むしろ下かも知れない、と推察します。
とても丁寧な文章のメールをいただき、こちらも出来る限り一生懸命お返事したいと思いながらこの返信を作成しておりますが…いかんせん直接拝見しての診査・診断する前のやり取りの限界、歯がゆさを感じながらキーを叩いているというのが本当のところです。ぜひお力になれたら、と思います。
いくつか、あらかじめお願いをしておきたいことがあります。
まず第一点、もし当院で、親知らずを実際抜歯することになったとして…事前にお近くの先生に、消毒等のアフターケアのご協力を「快く」していただけるかどうか、確認をお願いできますでしょうか。
二点目、人体を相手に「外科処置」を行う限り、全く問題なく施術ができたとしても、術後の経過も必ず問題がないとは限りません。何か問題が生じた時には、必要に応じて、当院に来ていただけますでしょうか。
三点目、複数の親知らずを抜歯する場合、まずどこかを抜いて、次に別の親知らずの抜歯処置をいつ行うのかという点をご相談するには、やはり直接経過を見せていただく必要があります。その経過によって、時期は個人差があるからです。
抜歯翌日の消毒等はお近くの先生が行なって下さったとしても、そう言った経過観察や、状態によっては抜糸なども、こちらで行わせていただければ、と思います。この点、ご理解いただけますでしょうか。
遠方からの通院、恐縮ではありますが、当院では親知らず抜歯に限らず、処置後の経過まで責任を持ってこそ、治療と考えております。責任持って治療しないことは、当然ながら「無責任」になります。
抜歯は、手段でしかありません。抜歯に限らず、治療は全てそうです。
歯科治療の目的は…少々大げさではありますが…患者様の幸せに、微力ながらお手伝いをさせていただくこと。それが、当院の信念です。ただ抜歯するだけで、あとは見ない、別の先生に任せるというのでは、当院のその信念に反します。ご理解いただけると幸いです。
では、本当にお大事になさってくださいね。